刊行物
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執筆者 | 東 茂樹 |
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発行年月 | 2004年 9月 |
No. | 2004-18 |
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タイ金型産業の競争力は、自動車メーカーなどユーザー側の要求水準の高まりに応じて、1990年代後半以降、急速に向上した。すなわち①危機以降、輸出車に対応した品質基準の部品を製造するため、金型の製造技術の向上が不可欠となった。②グローバル化により製品開発期間が短縮し、金型製作のリードタイムも短縮が要請された。③自動車メーカーの現地調達方針により、タイで低価格の金型を製作する取り組みが開始された。また金型企業では、型設計や加工部門において設備機械の導入が進み、タイの金型の品質が一気に向上した。ただし複雑で精度の高い金型の製作、また開発能力や問題解決提案能力などは、タイ金型産業に備わっておらず、今後の課題である。