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訪日中国人観光客の旅行先分布と影響要因

執筆者 戴 二彪
発行年月 2011年 3月
No. 2011-12
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内容紹介

近年の日本において,経済の低迷と産業構造転換への模索が続く中,観光産業の成長ポテンシャルが重視されつつある。特に,他の先進国と比べかなり遅れているインバウンド国際観光の発展は,大きく期待されている。政府の観光立国戦略の本格的推進に伴い,各地方自治体も,外国人観光客の誘致を重要な地域振興策の柱の一つとして重視している。このような背景の下で,13億の人口を有する新興経済大国中国からの観光客の動向が注目を集めている。しかし,中国人海外旅行者全体に占める訪日旅行者の割合はまだ3%未満にとどまっている。多くの地方自治体では,中国人観光客の誘致活動が実施されているものの,期待された効果は現れてない。本稿では,効果的な地域観光促進戦略の策定のため,訪日中国人観光客の旅行先選択行動と旅行先分布に着目し,その特徴と影響要因を明らかにする。また,分析結果に踏まえて,地元九州地域の中国人観光客誘致対策について,いくつかの提言を行う。