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本研究の目的は,北九州地域の企業に対して,海外進出する際に参考となる直接投資の関連情報を,提示することにある。経済学のツールを使用することによって出来るだけ客観的なデータを集め,これを一般の企業の方々の参考となる形式により示すことを目指した。投資家による投資行動は,1つの要因によって決定されるわけではない。市場の大きさ,賃金水準,優遇政策,輸送・電力・通信などのインフラ,サプライチェーンなどの要因から,公的手続きの煩雑さ,官僚の質,汚職のコントロールなどの社会制度的要因にいたるまで,非常に多くの要因に依存している。そのため,本研究では,140に上る要因を分析し,これらを,指標化して提示する。指標化することによって,国際比較が可能となり,東アジア各国の投資環境を客観的に理解するためのデータベースとして,多くの方に活用していただけるのではないかと考える。