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ベトナムの急速な工業化と その環境影響評価に関する研究

Author 松田 晋哉
Date of Publication 2000. 5
No. 2000-05
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Contents Introduction

1986年の市場経済導入政策(ドイモイ政策)後、ベトナムは急速な経済発展を遂げつつある。特に、1987年の外資導入法制定により100%外資による事業運営が可能になったこと、1994年のアメリカによる経済制裁の解除、1995年のASEAN加盟とアメリカとの国交正常化などの社会経済的環境の変化はベトナムの急速な経済発展の追い風となってきた。その結果、GDP成長率は1995年9.5%、96年9.3%、97年9.0%と高水準にある。また、ドイモイ政策導入の一因ともなったインフレについても、消費者物価上昇率は95年の12.5%から96年4.5%、97年2.0%と沈静化し、国民経済の状況も安定化してきている。しかしながら、経済成長優先政策のもとで老朽化した国営工場や海外から輸入される旧式の生産設備、あるいは急速に増加している自動車(多くは中古車)などのために環境問題の発生など成長の質に関する問題が懸念されるようになってきている。特に、工業化の進行に伴いベトナム北部では炭坑地区、港湾地区とハノイ、ハイフォンといった大都市間の物資の輸送量が近年急速に増加しており、幹線道路沿いの大気汚染が顕在化しつつある。