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地方圏におけるインターネット関連産業と その経営者――大分県の事例

Author Takashi Nakazawa
Date of Publication 2005. 12
No. 2005-32
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Contents Introduction

本稿では,大分県におけるインターネット関連企業の存立形態と,経営者の属性や経営に関する意向について報告する.インターネット関連企業は,業務内容からコンテンツ制作,ソフトウェア開発,インターネット関連サービスに分けることができる.いずれのタイプでも,業者間のリンケージ形成や顧客の獲得は,もっぱらインフォーマルなネットワークに依存している.対象企業の経営者のほとんどは,大分県内の出身者である.成長志向を強く持つ経営者がいる一方で,出身地で生活を送る手段として起業する道を選び,現状維持を志向する経営者もいる.情報財に対する顧客の認識が低く,不特定多数に対する営業活動が実を結びにくい大分の市場環境にあって,経営者は月々の固定収入を得られる業務を確立することを重視している.