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分配アプローチによる東アジアの経済成長と収束性

Author Hiroshi Sakamoto
Date of Publication 2007. 8
No. 2007-17
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Contents Introduction

本研究は,東アジアの経済成長と収束性との関係について,分配アプローチを 用いて検証したものである。まず密度関数の推計において,所得分配が,低所得 (経済)層と高所得(経済)層の 2 極に分かれることが明らかになった。2 極間の 所得格差は分析期間中に一度拡大するものの,その後は縮小する傾向となってお り,所得格差の解消が予想できるものとなっている。次に,これらの推計結果か らマルコフ連鎖の推移確率行列を推計し,エルゴード収束分布を求めることによ って所得格差の収束仮説を検証した。結果は比較的直近の計測期間になるほど収 束仮説を強く支持する結果となっている。